2017年05月17日

ごまのはえインタビュー〈1〉

今回『太秦おかげサマー』は久しぶりにおこなう劇団員のみの本公演。
「男亡者の泣きぬるところ」と「女亡者の泣きぬるところ」、それぞれ男と女の二人芝居として上演します。どんな作品なのか、どんな作品になりそうか、劇団の座長であり劇作と演出のごまのはえに聞いてみました。

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―10年以上前に書いた作品『男亡者の泣きぬるところ』と今年の新作『女亡者の泣きぬるところ』、二つの作品を比べてどんなことを思いますか?

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ごま:「男亡者」を書いたのは20代の頃でした。大学を卒業してバイトしながら何とかして演劇で食べていきたいとあがいてた時期で、本当に先が見えなかった。そして自分のことばっかり考えてた。それが許された時期だったんだと思う。「男亡者」はそんなギリギリな精神状態を何とか笑いにつなげたくて書いた台本です。だから残酷。黒い笑いだと自分では思ってる。「女亡者」も黒さでは一緒。でも10年前に比べて作者の私生活が落ち着いてるから、一つの嫌味をじっくりゆっくり味わう作品になったと思います。しつこくなった。黒くて長い笑いかな。停電したトンネルみたいな。

―『男亡者』と『女亡者』二つの作品を比べて違いはありますか?

ごま:二つを比べて思うのは、僕は作家として性別を大事にしていないなぁということ。「男亡者」も「女亡者」も迷いなく書いてる。女の人を描くのに「女の人の気持ちがわからない」とか思ったことがない。なんでやろ。見方を変えると男も女も、同じ「社会的人間」なので、そこに力点を置いて書いてるのかなぁ。この迷いの無さは自分でも謎です。


― これから稽古を経て、どんな作品になっていきそうですか?

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ごま:「男亡者」はまだわからない。不安やね。ただすごく貴重な稽古になると思ってる。今回の稽古場での門脇君と澤村君の言動(疲れ方とか気合の入れ方とか無自覚な言い訳とか)は、そのまま『男亡者の泣きぬるところパート 2』になると思う。それくらい観察のしがいのある稽古になると思う。もう次回作の準備ができてる。これはすごい。ただ今回失敗したら次回はないので、がんばらないと。不安や。
「女亡者」は清々しい作品になってくれるといいなぁ。とても黒い笑いがいっぱいなんだけど、言い換えれば自分の人生を上手くコントロールできない人を嘲った笑いでもあるんです。そしてお芝居の最後に、登場人物はそのコントロールをしばし止めてみるみたいな心境になるんだけど、そこが清々しい。そうなれば黒いだけじゃない作品になるんだけど…… がんばろ。


≫続く

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■ニットキャップシアター#38『太秦おかげサマー』
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2017年6月29日(木)〜7月9日(日) @ シアターウル(京都 太秦)
特設サイト→ http://knitcap.jp/38th
『太秦おかげサマー』チケット予約→ コチラ
posted by ニットキャッパー at 21:16 | Comment(0) | 太秦おかげサマー